皆さん、シンガポールの不動産の問題や、改修工事の問題は泣き寝入りせず、シンガポール政府お墨付きの制度を利用しましょう。外国籍でも権利が等しく保証されています。
こちらをお読みいただくと、シンガポール政府は顧客側の権利をしっかりと守っており、THE SMALL CLAIMS TRIBUNALS にて超安価にて法廷、裁決機関で公式に協議できることがわかります。
今、仮にトラブルに見舞われていても不安を抱えずに、行動すれば確実に解決に近づくので前向きに動いてみてください。
私自身も問題を抱えた時は不安でした。が、解決しました。あー良かった。
不誠実な業者やオーナーであれば、ちゃんとした対応を無理にでも取らせましょう。
シンガポール政府はこの国で外国人の立場であっても、しっかりと権利を保証してくれていますので、泣き寝入りせずに間違った請求に対しては異を唱えましょう。
シンガポールはあくまで契約社会。契約不履行に対してはきちんとした処分がなされます。
まずは私の体験談から。防音ガラス設置不備発生!
2015年に初めてシンガポールに引っ越してきたとき、コンドミニアムを契約しました。部屋は素晴らしかったんですが、1点問題がありました。
騒音です。
駅近、幹線道路沿いで便利なのですが、その電車の音、自動車、大型バスの排気音が気になるほどうるさかったのです。
昼間は全く気になりませんが、夜の23時を過ぎて寝ようとすると・・・バスからのゴーとか、電車からのグウイーンみないな音が断続的に部屋に聞こえてきていました。
電車は深夜を過ぎれば減りますが、幹線道路の車の通行はずっと続くので寝づらい環境はご理解いただけるかと思います。。
そこで、寝室に防音対策の追加ガラスをもう一枚=つまり二重窓にする加工をしたのですが、
この工事が甘かったわけです。
工事が終わって、二重窓になってから・・・。全く効果が無い。
良く見たら僅かな隙間があるし、固定のためのシリコンも不十分且つ、無駄にはみ出しています。
長くなるので、詳細は省きますが経緯を簡潔に言うと、
クレームを言う→問題ないという回答→そんなことない、と再クレーム→対応が悪く、軽く無視が続く。
上記のパターンにシビれを切らし、インターネットで調べました。
そこで出てきたのが、表題の
THE SMALL CLAIMS TRIBUNALS
簡単に言えば政府が運営する消費者のための仲裁組織です。
になります。
施工者の対応が全然だめなので、アクションを起こす。解決へ。
そして、写真や契約時の書類などの資料を揃えてSmall claimsができる場所に訪問しました。
場所はChina townの駅すぐ近くで、アクセスは非常に良いです。
そちらにある必要書類に記入し、提出。
クレーム先の先方には郵送でシンガポール政府機関から通知が届きます。
※各企業はこの郵送物を受け取ると非常に神経質になります。なぜならブラックリスト入りしてしまうと今後の企業活動に支障が出るからです。簡単に言えば公式に信用を失います。
そこからの流れは簡潔に言うと、
第一回目のヒアリングがある。→工務店側が対応すると約束→第2回目ヒアリングがある。
→工務店側すっぽかす!→Small claim courtから警告が郵送される→工事の再施行が決まる
→2回目の二重窓設置終了→問題が無くなったので訴えを取り下げる。
以上の流れです。
Small claim courtをすっぽかすのは驚きましたが、こうなると訴えた側が圧倒的に有利になります。
大切な点としては、事が収まれば訴えを取り下げられるという点です。
そうでなければ、結果が出るまで続けましょう。
あまり心配しないでください。
企業側は基本的に法に基づいた対応が義務付けられているので、対応はしてくれます。
むしろ
企業側は政府からブラック認定をされることを非常に恐れています。
顧客からの信用がガタ落ちになるからです。
Claimに必要な費用は10ドルのみ。(対象費用がSGD 5,000以下の場合)
気になる必要な費用はこちらです。SGD5,000(約40万円)までたったの10ドル。
下記、Singaporeの公式WebsiteのState Courtより抜粋しております。
The applicable fees for filing a claim or counterclaim are:
Claim / Counterclaim Amount | Individual | Other Entity |
---|---|---|
Up to $5,000 | $10 | $50 |
Between $5,000 and $10,000 | $20 | $100 |
More than $10,000 and up to $20,000 | 1% of amount claimed | 3% of amount claimed |
More than $20,000, up to $30,000** Consent of both parties required. A Memorandum of Consent must be filed/uploaded. | 1% of amount claimed | 3% of amount claimed |
たったのこれだけです。
リスクも無いので、埒が明かない場合は行動を起こすことをお勧めします。
弁護士などは不要です。調停人と自分と相手の3者のみ。
裁判ほど深刻なケースではない場合がほとんどなので、弁護士などもつかないです。
他の費用は一切不要です。
多少の英語力は必要になりますが、相手の英語が理解でき、自分もつたないながらも自己表現ができれば問題ありません。
というのも、施工者も中国などの海外からの移民も多く、全員が流暢なわけではないからです。
調停自体は、下記の3社で進められます。
つまり調停人、訴えた側、訴えられた側の3者のみで証拠を基に話し合います。
調停人主導で、法律はこうなっているからこうしなさい。次回の打合せ日程はこの日。
のような感じで淡々と進みます。
一番よくあるパターンはコンドミニアム退去時のデポジットの扱い
一番よくあるパターンはコンドミニアムの退去時に揉める場合です。
契約によりますが、SGD 150以上の不具合はオーナー側が修理するという契約になっていることがほとんどです。
例えば水温ヒーターが根本的に壊れた場合などは、普通に150ドル以上かかるのでオーナー側に修理の義務があります。
にもかかわらず、退去後に
「実はヒーターが壊れていて、SGD 500かかる見込み。そのため返還予定だったデポジットのSGD 800から天引きします。」
みたいなことをオーナーによっては言うわけです。
こういう契約外の依頼について、相手が譲らないようであれば泣き寝入りせず
こちらでお教えするSmall claim courtへの訴えをお勧めします。
結論:泣き寝入りする必要全くなし。正しい権利は等しく主張して良い。
何度もお伝えしますが、泣き寝入りする必要はありません。
契約に基づいてしっかりと対応を取ってもらいましょう。
もし、身の回りで困っている方がいればこちらの情報を教えてあげてください。
ただでさえ、不安を抱えやすい海外での生活で無駄な心配をせずに済みます。
皆様のご参考になれば幸いです。