海外営業になりたての頃、自分の英語力が不安でした。それを払拭(ふっしょく)させてくれたエピソードです。
海外で働きたい、もしくは日本国内にある海外事業部で働きたいという方で、一体どのくらいの英語力が必要なのか、と疑問に思っている方も少なくないと思います。
それぞれの業界や必要とされるものによってレベルが全然違うというのが結論ですが、ここでは自分が体験した日本の企業の海外営業部に採用され、そこで英語を使って商売している会社のエピソードをご紹介します。
初の海外営業で電話するのも不安な中スタート
想像してみてください。自分が学校を卒業し、新入社員でその会社で最初にお客様に電話を掛けるとき、緊張しませんでしたでしょうか。私はガチガチのカミカミで全然うまく伝えられなかったことを覚えています。
そして留学後に転職で、研修期間はあったものの本当にその会社の海外営業部に配属されたので、 入社して間もない頃はアポイントの電話もはっきり言って何て言えばいいのか、大分考えました。
考えた割には結局、ガチガチのカミカミで全然うまく伝えられないパターンが起こりました。
そのため、NZ留学中に授業で習ったビジネス英語定番表現のプリントをもう一度引っ張り出して家で読み返したり、一度自分の中でどう表現するか納得いくまで繰り返しました。
実際に電話をするまでに英語の問題だけでなく、自分の不安な気持ちなど超えるべき心理的障害が大きかったように思います。
そして、米ドラマの”24”も毎日見てました。ジャック・バウアーは第2の先生です。
海外営業部門に本配属される前から、電話連絡の多い「24」を毎日見て、内容にハラハラドキドキしつつ、どのように誰から誰に連絡をつなぐのか、どのような表現をするのか注視していました。
そんな不安を抱える中、同じ営業部署の中で、 社内で英語ができると言われている海外担当部長が大声で電話しているのを耳にします。
イッツ アバウト イッセンマンエーン!
その海外を担当する営業部長の電話のやり取りに聞き耳を立てていました。
皆さんも自信が無いときはどうすれば良いかわからないので、身の周りに高いアンテナを張っている状態はご想像頂けるかと思います。その部長と海外の代理店の会話は以下のようでした。
部長:フンフン、オーノー、アイドント アンダースタンド
海外代理店:(電話越しの会話) フンフン フンフン
部長:ン?オーオーオーケーオーケー、アイシー
イッツ アバウト イッセンマンエーン!
・・・。全て典型的なジャパニーズイングリッシュで会話が成り立っていました。
私はこの電話でのやり取りを聞いた後、
「俺でもやれるかもしれない」
と自信というより確信を持ったことを隠さずにここで伝えたいと思います。
より雰囲気が伝わるようにバイリンガル版の島耕作です。
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英語能力を気にするよりも、相手との信頼関係を築くこと
後になって思うのですが、仕事でも、私生活でも相手と自分のお互いの顔を知り、信頼関係を築いていれば多少の英語のミスや発音の不確かさは仕事においてそこまで問題にならないということです。
もちろんより流暢であれば誤解も減り、スムーズに会話はできますが必ずしもペラペラであることが絶対条件では無いということです。
私もお互いにわかりやすい英語で話すよう気をつけてはいますが、日本で生まれ育った以上、ネイティブ英語ではないので完璧なペラペラは簡単ではありません。
あくまで伝える、伝わる工夫を常に心がけることでコミュニケーションは成り立つので心配せず、飛び込んでみてください。
Who cares?! 冷や汗書くのは最初の半年だけ
きちんと会社の商品を知り、理解していれば、冷や汗をかくのは最初の半年ほどだけです。
心構えとして、ガチガチのカミカミで何が悪い、相手がわからなければ、もう一度言えばいいじゃないか、電話代は会社持ちだし、採用したのは会社だぞ!
大切なのは、
Who cares? (誰が気にするんだ)
という気持ちでどんどん挑戦してみることでした。
その経験があなたを強くしてくれます。
以上です。