現役海外駐在員が語る、営業職の出張スケジュールってどう? スケジュール例3パターン紹介!

ひでせろ
ひでせろ

海外で営業活動する事がどのようなものか、気になっている方もいらっしゃると思いますので、私の通常出張の例を数パターンお教えします。

こちらの例は非鉄素材を中心に幅広く商品を扱う日系商社の営業職の場合です。

メーカーの営業ではありません。また、全てシンガポール起点の営業スケジュールです。

インドネシア バタム島出張の場合 (日帰り)

バタム島はシンガポールからフェリーで約1時間の郷里に位置する島です。工業団地があり、日本の企業も多く、日本人で駐在されている方も多くいらっしゃいます。

日帰りでバタム出張に行った場合のスケジュールが以下です。出張頻度はほぼ毎月です。

8:30AM シンガポールのフェリー乗り場 Horbor Frontに集合

8:40AM 朝9時30分のフェリーのチケットを購入

9:30AM バタム島域のフェリー出発、所要時間 約1時間

9:30AM インドネシア、バタム島到着。時差がー時間あるため、シンガポール時間10:30がインドネシアの9:30となる。

9:45AM イミグレーションを抜け、タクシー乗り場へ、
       頼んでいたタクシーで、すぐに得意先へ直行
       ※Whatsappで運転手さんに事前連絡して、予約しています。

10:30AM 得意先(工場内の打合せ室)で商談開始

11:30AM 商談終了、タクシーでフェリー乗り場へ戻る。

12:00PM フェリー乗り場到着

フェリー乗り場近くのオープンカフェ

12:50PM シンガポール行きのフェリーに乗る、約1時間の所要時間
       (シンガポール時間で言えば13:50発となる。)

15:00PM シンガポール到着、さらっと食事をとる。

16:00PM シンガポール支店に戻り、日報作成もしくは、
       帰社せず直接帰る。

以上が午前中アポイントメントの場合の流れになります。
イメージとしては神戸にいながら、朝から淡路島に商談に行って、帰ってくる、という感じです。

ちなみに、インドネシアの都市の中では2番目に物価が高いとされており、インドネシアの田舎から職を求めて出稼ぎに来られているインドネシア人の方も多くいます。

ただ、シンガポールに比べると、土地代、電気代、人件費全てが安いため1980年代から多くの日本企業が工場を設立、生産開始しました。

しかし時代は変わり、2010年代から物価と人件費の上昇が顕著となり、撤退する企業も出ており、今の景気は90年代のそれよりは良くなく、活気が無い、と言われています。

D25 地球の歩き方 インドネシア 2018〜2019posted with ヨメレバ地球の歩き方編集室 ダイヤモンド社 2018年07月06日 楽天ブックスで見る 楽天koboで見る Amazonで見る Kindleで見る

マレーシア ペナン島出張の場合 (1泊2日)

マレーシアのペナン島に1泊2日で出張する場合のスケジュールです。 出張頻度はほぼ毎月です。

(1日目)

8:30AM シンガポールのチャンギ空港集合

10:00AM シンガポール→マレーシア ペナン島へのフライト

11:15AM ペナン島到着 イミグレーションを抜け、すぐに頼んでいたタクシーに乗る
       ※Whatsappで運転手さんに事前連絡して、予約しています。

12:00正午 得意先の近くのレストランで食事。マレーシアなので割安。

13:30PM 1件目の得意先まで移動し、商談開始(工場内の打合せ室)

15:00PM 商談終了、もう一件行くためすぐに移動。ペナンは工業団地に企業が密集しているので、場所によっては5~10分で次の得意先に移動可能。

15:30PM 得意先2件目訪問

17:00PM 商談終了。待たせていた貸切タクシーでペナン島のホテルまで帰る。

18:00PM ホテルチェックイン、日報作成するか電話にて上司にさらっと報告

19:30PM 得意先と食事(1次会)

21:30PM 得意先と女性のいるカラオケへ(2次会) 楽しいようなそうじゃないような。

23:30PM 2次会終了。ホテルに向かう。これにて仕事終了!

24:00深夜 ホテルの部屋に帰って、シャワーを浴びて寝る。

きついように感じるかもしれませんが、慣れれば大したことありません。

私も二次会の女性つきカラオケは少し抵抗がありましたが、日本のキャバクラのように気を使ってくれるわけでもないし、結構自由な雰囲気です。

(2日目)

9:00AM ホテルをチェックアウトし、得意先へタクシーで出発

10:00AM 得意先と商談

11:00AM 商談終了し、ペナン空港へ直行

13:00PM ペナン→シンガポールへの飛行機に乗る

14:30PM シンガポール到着後、事務所に戻る。

15:30PM 事務所に到着

D19 地球の歩き方 マレーシア ブルネイ 2019〜2020posted with ヨメレバ地球の歩き方編集室 ダイヤモンド社 2018年11月23日
楽天ブックスで見る 楽天koboで見る Amazonで見る Kindleで見る

インド バンガロール、ハイデラバード出張の場合 (2泊3日)

 え?インド出張?と思われた方、そんなに構えることはありません。日本人が直接英語で商談するようなインドのビジネスマンは基本的に皆エリートで、アメリカの大学卒業者やMBA取得している人がざらにいます。人材の宝庫です。また、交渉は子供のころから環境によって鍛えられているので、交渉の場においては最もタフな相手の部類に入るでしょう。ただ、信頼関係を築けば仕事抜きで友人として扱ってくれる方も多いです。

南インドに出張する場合のスケジュールをどうぞ。 出張頻度は年に8回~最大10回ぐらいです。

(1日目)

10:00AM シンガポール発→バンガロール(南インド)へのフライトに乗る

12:00正午 (ー2時間30分の時差あり) フライト時間は4時間半ですが、時差のため、
      お昼12時にインドのバンガロール到着

12:30PM イミグレーションを抜け、事前に予約したタクシーで途中のマクドナルドに直行。
      食べてからタクシー移動
      ※Whatsappで運転手さんに事前連絡して、予約しています。

13:30PM 得意先での商談。インド英語の洗礼を毎回のように受ける。

得意先工場の目の前にある幹線道路。

お役立ち情報①
インド英語だけのTOEICがあれば日本で有数の高得点を取れる自信がありますが、時々、超難解アクセントの強者が出てくるので油断はできません。何度聞き直しても別に怒られない。怒りんぼうさんの多い日本とはこういう点でもギャップを感じるでしょう。

スマホで英語の勉強するなら

お役立ち情報
インドでのアポ時間は良い意味でゆるいです。あ、1時間前に着いちゃったから今から商談できますか?って聞いても全く怒られない。逆に待たされる場合もあります。日本は早くても遅くても怒られる場合がありますが、そんな人はインドでは稀です。はっきり言って気にもしてない、と感じます。

15:00PM 商談が終わり、タクシーで空港に直行。飛行機の時間によってはホテルかスタバで暇つぶし。

18:00PM バンガロール→ハイデラバードへAir Indiaで移動。乗客95%インドの方なので、隣の人に「何しに来てるの?」とよく話しかけられる。

19:00PM ハイデラバード到着。こちらも事前予約済みタクシーですぐにホテルへ向けて移動。

20:00PM  5つ星ホテルにチェックイン。会社から衛生面で安心な5つ星ホテルでOKと指示が出ているのでマリオットや、Taj Hotelというインドの高級ホテルに宿泊。

(2日目)

13:00PM 深夜便に乗って帰るため、朝食を優雅に食べて、敢えての遅めのスタート。
      チェックアウトし、貸し切りのタクシー移動。1日約8,000円。

14:00PM 商談。

15:30PM 商談終了し、飛行機まで時間があるので、ショッピングモールで仕事+暇つぶし。
時間を見てタクシー移動。

暇つぶし中のマクドナルドから撮った外の風景写真

19:00PM 空港着。チェックイン後、ラウンジでくつろぐ。

23:00PM ハイデラバード→シンガポールへの直行便に乗る。夜行便。

(3日目)

6:30AM シンガポール到着。

フライト時間は4時間半。中途半端な時間で長く寝れないので平日であっても無くても一旦自宅に帰宅し、仮眠。元気があれば出勤する。もしくはそのまま休む。

以上が大まかな予定です。

経験上、インドではあまり、接待で食事に行くことは少ないです。

営業先で会う社長や購買部長の多くはビジネスマインドであり、良い取引>接待を受ける という構図が染みついている、と付き合っていて感じます。

D28 地球の歩き方 インド 2018〜2019posted with ヨメレバ地球の歩き方編集室 ダイヤモンド社 2018年06月22日
楽天ブックスで見る 楽天koboで見る Amazonで見る Kindleで見る

まとめ:シンガポールはアクセス抜群の立地

商社の営業ってこんな短い出張で済むの?と思われた方、その通りです。

もちろん業種にもよりますが、シンガポールは世界有数のハブ空港のため、上記のインドネシア、ペナン、インドだけでなく、ベトナム、タイ、フィリピン、台湾、中国各地とそれぞれ直行便が揃っています。

そのため、時間の無駄なく出張ができるアクセスに有利であることが大きな理由です。

行こうと思えば1週間連続して、複数国に訪問することもできますが、結局シンガポールを経由した方が便利で安いので、バラバラに行った方が準備もしっかりできるので営業としての効率が良いと言えます。

番外編できつい会社のパターンを紹介します。インドのタクシードライバーから他のお客さんの情報を伺いました。
その会社は給料が高く、忙しいことで有名なある日系のセンサーメーカーで、1日に5~6件もまわるそうです。例えば企業A で9:30~10:30分まで商談で、次は11:15分で別の企業Bで商談、その後、12時から移動で・・・と、まさに分刻みのスケジュールのようです。それが何日か続きます。インドを良く知るようになると、道路状況も良くないことも多々あるので、そんな無茶なスケジュールは心身ともに良くない、と思っています。

上記の極端な例はさて置き、営業のスケジュールは地獄を見る、というような偏見がとれたのであれば幸いです。

基本的に会社内で認められて営業として独り立ちすれば、出張のスケジュールは自分次第です。私の場合は家族もシンガポールにおりますので、無駄に出張地でゆっくりすることは絶対にありません。早く帰って家族と過ごすことの方が優先順位が高いからです。

ただ、会社によっては上司が出張のスケジュールに介入してくる場合も多々あるので、そこは会社によると言ったところです。

別の投稿でブラック企業時のスケジュール感も共有していこうかと思っています。言っておきますが、全てにおいてノリが全然違います。読むだけで早く辞めよう、と思います。

https://zenpoukouenfun.com/「/ブラック企業で修行していた頃の海外出張スケジ」(新しいタブで開く)

読めば、すぐにこのサービスを使いたくなります。

いかがでしたでしょうか。ご参考になれば幸いです。

以上です。

タイトルとURLをコピーしました