一般的に日本人のイメージではインドはまだまだ途上国のような扱いであることが多いですが、少し違います。間違ってもいないかと思います。
インド出張に年間10回以上、通算50回以上出張している私が直接聞いてきた情報をお伝えします。
まず、スターバックスの値段
相場観を知るためにまず、インドのスターバックスの値段のご紹介です。
こちらはインドの物価を考えれば、とても高いです。セキュリティつきのショッピングモールの中に必ずと言っていいほどスターバックスは存在しますが、インドである程度お金を持った人しか、利用できない価格です。
以下、ご覧のようにラテのトールサイズの価格は215ルピー(税抜き)です。日本円で約350円です。日本とあまり、変わらないと感じた方は、下記インドの労働者の給料を知ると、「めちゃくちゃ高い」、まさにお金持ちの道楽コーヒーという印象を受けると思います。
インドの労働者の時給、給料
恥ずかしながら、私の上司とインドのお客様に同行に行くと、その辺のインドの方々に 、
「給料いくらなん?」
と日本では聞くと失礼な質問を露骨に聞くわけです。
私が隣でひく中、生の情報がガンガン入ってきます。
そのおかげで労働賃金の相場がわかって参りました。お客さんの所に行くたびに「インドの労働賃金は安い」と何度も言われるのですが本当かどうかわからずじまいでしたが、どうやら本当に安いです。
出張でインドに行った時の情報(都市:バンガロール、ハイデラバード2018年5月頃)
- タクシードライバーの給料 USD 230/月=約2万5千円/月の給料
- ある取引先で働き30年のRamananさんはUSD300/月=約3万3千円の給料
- 5つ星のホテルのレストランの店員 USD 450/月 = 約5万円/月の給料
- その辺の道路工事の現場で働く荷物運搬の女性 15ルピー/時間=時給 約30円
- ソーラーパネルの工場で働く、作業労働者 15ルピー/時間=時給 約30円
いかがでしたでしょうか。工事現場や工場で働く方が時給30円て、やっぱり安いですよね。
また、タクシー(Toyota Inova7人乗り)を一日借り切って、市内外を走ってその価格は4,400ルピー=約8000円です。富裕層向けの商売と言えるでしょう。
タクシードライバーに勧められる投資話 「牛買わない?」
いつもお願いしているタクシーの運転手さん(月給USD 230)から頂いた投資話です。
牛1頭の購入価格が25,000ルピー=約50,000円
めちゃくちゃ安くないでしょうか。と言っても日本で牛を買うといくらかわからないので、比較はできませんが、感覚的には安いです。
この投資のうま味としては、投資した雌牛が2年以内には仔牛を2頭は生むので、仔牛がオスであればムスリム(イスラム教)の方に販売できるそうです。
インドで最も信仰者の多いヒンドゥー教では、牛は聖なる存在なので食べることは禁じられています。そのため、盗まれることも無いですし、家の近くで草を食べていても、誰も文句は言われません。さすがに、農家が生産している作物は食べられると問題なので、柵などは設けてあります。
驚くべきことにエサはあげても、あげなくても大丈夫だそうです。理由を聞くと、
牛はその辺の残った野菜や、近くの人に分けてもらうエサ、落ちてる食べ物があるからOK。
・・・。ということです。色々と小さな疑問が浮かんできます。
何を持って「OK」なのか。
問い質しませんでしたが、まあ、大丈夫なんでしょう。
生まれた牛がメスであればさらに牛乳を販売。
オスの場合、売却してその牛が他の宗教の方に食べられるのはあまり気にしないというわけです。
なんて自由な世界。
肝心の牛乳の相場は、
牛乳の卸値18ルピー/リットル=約36円、売値22ルピー/リットル=約44円
基本的には神様の使いなので、盗まれる心配も無く大事に扱われています。
確かに車で通行しているときも、人が通るときはビュンビュン飛ばすのに、牛の横は非常にケアして通ります。
牛の方がよっぽどタフだと思うのは私が日本で生まれたからそう思うだけです。
ただ、牛の投資話、良く考えると牛を世話する人を雇わないといけないので、その仕組みづくりには手間がかかりそうです。牛よりも人間が逃げるというリスクが伴いそうです。
インドのお金持ちは超がつくほどお金持ち
聞いたところによると、タージマハールという有名なムスリム建築がありますが、インドの超お金持ちは、それよりも豪勢な家を構えているそうです。
イメージが伝わりましたでしょうか。
私が商談する社長の娘や息子の多くはアメリカやシンガポールの大学に留学していたりします。
私がシンガポールに駐在しているので、どこに住んでいるかを聞けば、大体の家賃の相場がわかるのですが、揃いも揃って街の中心部=最も高いところか、その周辺が多いです。
最低でも月に20万円の家賃です。
さらに、シンガポールの大学も行くところによって学費はまちまちですが、年間300万円~500万円は学費として必要なので、日本であっても本当にまとまった収入が無ければできないことです。
番外編として、つい最近、取引先の社長の息子に大学出たてで父親と同じ会社に取締役として入社しました。
彼の車は”ジャガー”でした。父親に買ってもらったそうです。ナイスファーザー。
試算レベルでは数十億円クラスがゴロゴロいるということです。
インドは物価も人も文化もバラエティに富んでいる。一度行く価値は絶対あります。
インドは訪れれば世界観が変わる国、と地球の歩き方の冒頭に書いてあるほど、常識を覆される魅力あふれる不思議な国です。皆様も食わず嫌いはせず、一生に一度は必ず、あなたの目で見た方が良いと思います。色んな面白い人や、日本では考えれれない独特な人、悪そうな人と、バラエティに富んでいます。
本当にすごいです。色んな意味で。是非一度、その世界を見てみても損は無いかと思います。
D28 地球の歩き方 インド 2018〜2019posted with ヨメレバ地球の歩き方編集室 ダイヤモンド社 2018年06月22日
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以上。