雨の日の関節痛と、整形外科の行列。

医療の違和感

「雨が降ると、昔痛めた膝が疼くんだよ」 「低気圧が来ると、どうも頭が重くてね」

そんな話を、私たちはよく耳にします。「気象病」という言葉も一般的になり、天気の変化が体に影響を与えるのは、もはや現代の「常識」のように語られています。

でも、ある日ふと、私の違和感センサーが作動しました。 もし本当に、低気圧や雨が物理的に関節や古傷に影響を与えているのだとしたら、 「巨大な台風が過ぎ去った翌日の整形外科や接骨院は、痛みを訴える人で街中まで長蛇の列ができているはず」 ではないでしょうか。

ところが、実際の街の風景はどうでしょう。 もちろん多少の混雑はあるかもしれませんが、パニックになるほどの行列を見たことはありません。

(……これって、なんだか不思議だと思いませんか)

ここで、自分の中に「やさしいツッコミ」を入れてみます。

「この痛み、本当に雲の上の気圧のせいだけなのかな?」

もちろん、自律神経や血流の変化など、医学的な要因もたくさんあるのでしょう。けれど同時に、脳の「物語」を作る習性も、無視できない役割を果たしているのかもしれません。

脳は、過去の記憶から「予測」を立てるのが得意なのだそうです。 「雨=体が痛む」という情報を何度も耳にしているうちに、脳が「あ、雨が降ってきたから、今は痛むべきタイミングかもしれないね」と、無意識のうちに痛みの感度を上げている側面もあるのではないでしょうか。

つまり、痛みは物理的な変化だけで決まるのではなく、脳の予測というフィルターを通した「解釈」のサインである可能性もあるのです。

「天気のせいだから仕方ない」と諦めてしまう前に、「これ、私の脳がちょっと張り切りすぎているのかも」と、別の視点をそっと置いてみる。

「正解」とされる常識を一度疑い、自分の身体と脳の関係を面白がってみるだけで、どんよりとした雨空の見え方が少しだけ変わる気がします。

一人の専門家が定義した「気象病」という枠に自分を当てはめる世界より、 みんなが「私の脳、また雨に反応して大げさに準備を始めちゃったな」と笑って、 自分の不調を軽やかに受け流せる場所の方が、 きっと、結果としてみんなが呼吸しやすい世界に繋がっていくはず。

疼く膝をさすりながら、心の中の脳に向かってこう呟きます。 「予報通りの痛みを、そんなに律儀に用意しなくても大丈夫。今日は少し、力を抜いてみようか」 自分の内側にある「物語」を書き換える。その小さな一歩が、重たい空気を切り拓く鍵かもしれません。

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