「マーケット感覚を身に着けよう」の本レビュー:ちきりんさん著作

ひでせろ
ひでせろ

社会はブロガーちきりんさんの本です。この本を読むことで世の中のサービス、モノの「真の価値」を考えるのに非常に参考になる本です。

2015年初版出版の本ですが、それぞれのモノ、サービスの真の価値を見極めることで

・コロナ禍のような状況でオンライン会議重要性が高まること

・レンタルなんもしない人の登場

それぞれを予見されています。

ではなぜそんなことが可能なのか。それは純粋に価値について深堀りしていくことで可能になっています。

なぜオンライン会議の重要性が高まることを予言できたか

こちらの本では、どのように価値を見極めるかということに対し、実際にいるであろう人に焦点を当てて多方面から考え抜くという方法を取られています。

本の中では多国籍企業の部長が限られた時間で多くの部署の方向性をまとめるために、

どのような思考が行われるのか、という点を深掘りすることでオンライン会議が

当たり前になる未来を予想しています。

飛行機で出張するよりも、オンライン会議が主流になる、と。

2015年時点から5年が経ちコロナウイルスが契機となり、皆さんも一度はお使いの

Zoomなどのアプリケーションが活躍しています。

今では何のストレスも無くコミュニケーションが取れることがわかっているので、

当たり前に使われている方も多くいらっしゃるかと思います。

ですが、2015年当時に使っている方はほとんどいなかったはずです。

それが架空の国際企業の部長を想像で独り歩きさせることで、

必要なサービスの価値を探っていきます。

簡単に言えば、

海外に行く時間が無い、行けない場合がある=オンライン会議の価値が高まる

という感じです。

本を読んで「レンタルなんもしない人」の価値を考える。

何もしない人が何の価値があるのか・・・。

考えれば考えるほど興味の湧く事柄です。

ちきりんさんの本を読んで感化された私はその価値を考えてみました。

本の中では、一人暮らしで全く会話しない人が一定数いることを踏まえ、他人との会話の時間を提供するというサービスの価値が紹介されています。

ここで踏み込んでレンタルなんもしない人の価値を考えると、色々な価値が考えれらます。

純粋に話を聞いてもらう、という価値です。

ほとんどの人は純粋に話だけを聞いてもらいたいのです。

つまり、

・~症とか~っぽいというレッテル、診断書をもらったり

・薬を処方されたり

・いらないアドバイスを送られたり

・望んでいない見返り

というようなことは望んでいません。

ただただ、聞いてもらってフンフン、ほうほう、と頷いてほしいのです。

聞き上手な人って、相手の言っていることを否定したりせず傾聴ができる方です。

普通の人はついつい上記で挙げたような無駄なリアクションをとってしまうものです。

その中で一線を画したサービスを提供しているのがレンタルなんもしない人、ということです。

読むと自分のマーケット感覚を研ぎ澄ます必要があると感じます

本を読み進めるうちに、

「あ、あの価値は何だったんだろう」

「このサービスの真の価値は何だろう」

と常に考えるように変わっていく自分がいました。

上記のレンタルなんもしない人の価値を考えたのもこの本がきっかけです。

読むと今後の人生が豊かになる本だと私は思います。

ネタバレになるのでここには詳しく書きませんが、

羽田空港が国際空港と化したのは市場からの圧力=韓国の仁川空港のが遠因です。

岩盤規制と言われるものまで市場の力で変わった実例ですね。

これはマーケット感覚が身につければわかることなのです。

理由に興味がある方は是非どうぞ。

マーケット感覚を持つ=社会への価値提供につながる

本の最終章では、徳島県上勝町、人口たった1,500人の町で

マーケット感覚を持つことで成功した例が語られています。

株式会社いろどり | 葉っぱの町上勝町から人と社会に喜びと感動を
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(上記HPを見て頂ければはじけんばかりの笑顔のおばあちゃんが出てきます)

料亭向けに、つまもの=葉っぱを受注し、収穫と納入する高齢者の方々の活躍についてです。

iPadやパソコンで早い者勝ちで受注し、嬉々としてすぐに収穫に向かうおばあちゃん達。

この需要の掘り起こしと仕組みを気付いた方々も素晴らしいのですが、

マーケット感覚を研ぎ澄ますことで仕事を生み、年齢に関係なく社会への価値提供を

可能にしたことが特に素晴らしいと思いました。

私も転職時に仕事をしてない時期が3か月ほどありましたが、あれほど退屈で

社会から置いてけぼりにされた感覚は無いです。

その時に気づいたのは「仕事をするとは社会への価値提供。そして社会との接点を持つこと。」

残念ながら田舎ではなかなか簡単に仕事や需要を見つけることはできません。

そもそも高齢になると社会との接点が少なくなるからです。田舎だと仕事も見つかりにくいです。

それを一手に解決した上勝町の取り組みを知るだけで、

「自分の地元、いや、自分にもまだまだ何かできることがある」

と思わせてくれました。

思考力を上げるにはうってつけの本です。

そして一生使えるスキル=マーケット感覚を身に着けて

世の中との接点を持ち続けましょう!

以上。

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